オフィスや商業施設への喫煙ブース導入を検討する際、多くの担当者が最初につまずくのが費用感の把握です。本体価格だけでなく工事費やランニングコストまで含めると、総額はどこまで膨らむのか見えづらいというお悩みをよく耳にします。本記事では喫煙ブースの費用相場から内訳、導入方法別の比較、コストを抑える方法まで、業界の視点で整理してお伝えします。
喫煙ブースの費用相場とは

喫煙ブースの費用は本体価格と付帯工事費を合わせて考える必要があります。設置規模や機能、導入方法によって金額に幅が出るため、まずは全体の相場感をつかんでおくことが検討の第一歩になります。
喫煙ブースの費用相場は本体価格50万円~300万円
喫煙ブースの本体価格は、小規模な1〜2名用の簡易タイプで50万円前後から、10名以上収容できる大型で高性能なタイプになると300万円を超えるケースもあります。この価格帯には脱煙・脱臭機能を備えた密閉型の製品や、パーテーションを活用した簡易間仕切り型まで幅広い選択肢が含まれます。オフィス内装業界では、坪数や利用者数から逆算して見積もりを取るのが一般的な進め方です。あくまで本体価格のみの数字であり、実際の導入では工事費や電気工事費が別途加算される点に注意しましょう。
費用相場は設置人数・機能によって変動する
同じ「喫煙ブース」というカテゴリでも、想定する収容人数や搭載する分煙機能によって価格差が生じます。1名用の個室タイプであれば比較的安価に導入できますが、複数名が同時利用できるオープン型や、脱臭・脱煙性能を高めたモデルは価格が上がる傾向にあります。
設置台数を増やす場合はスケールメリットが働くこともあるため、複数拠点への導入を検討している企業は、まとめて見積もりを依頼すると単価を抑えられる場合があります。用途と予算のバランスを見ながら仕様を決めていくことが重要です。
導入方法(購入・リース・レンタル)で費用感は大きく異なる
喫煙ブースの導入は購入だけでなく、リースやレンタルという選択肢もあります。購入は初期費用こそかかるものの長期的な総コストを抑えやすく、リースは月々の分割払いで資産計上を避けられる点が特徴です。
レンタルは短期利用や仮設ニーズに向いており、初期投資を最小限にできます。それぞれ費用構造が異なるため、自社の利用期間や資金計画に合わせて選ぶ必要があります。詳しい比較は後述の章で解説します。
喫煙ブースの費用が変動する理由

喫煙ブースの費用は一律ではなく、複数の要因が組み合わさって決まります。ここでは価格を左右する代表的な5つの要素について、それぞれの影響度を見ていきましょう。
設置人数・収容人数による費用の違い
収容人数が増えるほど本体のサイズが大きくなり、それに比例して材料費や換気設備の能力も高める必要があるため費用は上昇します。1名用のコンパクトなブースであれば省スペースで済みますが、5名以上が同時に利用できる規模になると、換気風量を確保するための送風機や排気ダクトの口径も大きくする必要が出てきます。
オフィスの喫煙者数や利用ピーク時間帯を事前に調査し、必要最小限の収容人数で設計することが、無駄なコストを抑えるポイントになります。
分煙性能(脱煙率・脱臭率)による費用の違い
厚生労働省が示す職場における受動喫煙防止のためのガイドラインでは、喫煙室からの煙の漏えい防止が求められており、これに対応するための脱煙率・脱臭率の高いフィルターやファンを搭載すると本体価格は上がります。特に脱臭性能を高めるための活性炭フィルターや、多段階のろ過システムを採用したモデルは高価格帯に位置づけられます。
近隣オフィスや非喫煙者からの臭気クレームを防ぐ観点では、初期費用が多少高くても高性能なモデルを選ぶ価値は十分にあると言えるでしょう。
ダクト工事の有無による費用の違い
屋外へ排気を行うダクト工事が必要になると、その分の工事費用が追加でかかります。建物の構造によっては壁に穴を開ける施工や、天井裏の配管ルート確保が必要になり、数十万円単位で費用が変動することも珍しくありません。
一方でダクトレスタイプ(脱臭機能で室内循環させるタイプ)を選べば、この工事費用を抑えられます。ビルの構造や管理規約によってダクト工事が難しいケースもあるため、事前の現地調査が欠かせません。
設置場所(屋内・屋外)による費用の違い
屋内設置の場合は既存の空調・電気設備を利用しやすく、比較的スムーズに施工できますが、屋外設置では防水・耐候性を備えた仕様が必要になり、その分本体価格や基礎工事費が上乗せされます。
また屋外に設置する場合は、雨風にさらされることを想定した屋根や排水設備の追加も検討する必要があります。設置場所の環境条件を早い段階で確認しておくことが、想定外の追加費用を防ぐことにつながります。
メーカー・ブランドによる費用の違い
喫煙ブースを手がけるメーカーは複数存在し、ブランドごとに価格帯や機能、アフターサービスの充実度が異なります。大手メーカーは実績と保証体制が整っている分、価格がやや高めに設定される傾向がある一方、新興メーカーはコストパフォーマンスを重視した製品展開をしているケースもあります。
価格だけで選ぶのではなく、フィルター交換のしやすさや保守部品の供給体制まで含めて比較検討することをおすすめします。
喫煙ブースの導入方法別費用比較

喫煙ブースの導入方法には購入・リース・レンタルの3つがあり、それぞれ費用構造とメリット・デメリットが異なります。自社の予算計画や利用期間に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。
購入(買取)の費用と特徴
購入は本体価格を一括もしくは分割で支払い、所有権を自社に持つ導入方法です。長期間にわたって使用する予定がある場合、総支払額を抑えやすいのが特徴です。
購入のメリット
購入の最大のメリットは、長期利用における総コストの低さです。リースやレンタルのように毎月の利用料が発生し続けることがなく、減価償却によって税務上の経費計上も可能になります。また自社資産として自由にレイアウト変更や増設ができる点も、事業拡大を見据える企業にとって魅力的です。
購入のデメリット
初期費用としてまとまった資金が必要になる点が最大のデメリットです。故障時の修理費用も自己負担となり、機種変更をしたい場合は撤去・処分の手間とコストが発生します。資金繰りに余裕がない企業にとっては、導入のハードルが高くなる場合があります。
リースの費用と特徴
リースは契約期間を定めてリース会社から機器を借り受け、月々のリース料を支払う導入方法です。初期費用を抑えながら最新設備を導入したい企業に向いています。
リースのメリット
リースの魅力は初期投資を抑えられる点にあります。月々一定額の支払いで済むため予算管理がしやすく、リース料は全額経費として計上できる場合が多いこともメリットです。契約満了後に再リースや買取を選べる柔軟性も評価されています。
リースのデメリット
リース契約は原則として中途解約ができず、途中でブースが不要になっても解約金が発生することがあります。また購入と比較すると、契約期間全体でのトータル支払額は割高になる傾向がある点も押さえておきましょう。
レンタルの費用と特徴
レンタルは短期間の利用を前提とし、必要な期間だけ喫煙ブースを借りる方法です。イベント会場や仮設オフィスなど、期間限定のニーズに適しています。
レンタルのメリット
レンタルは必要な期間だけ利用できるため、無駄なコストが発生しにくいのが強みです。初期費用が非常に低く抑えられ、契約終了後はレンタル会社が引き取ってくれるため、廃棄や処分の手間もかかりません。急な移転やレイアウト変更にも柔軟に対応できます。
レンタルのデメリット
長期利用になるほど月額料金の積み重ねで割高になりやすく、機種のカスタマイズ性も購入やリースに比べて制限される場合があります。人気機種は在庫状況によって希望通りのタイミングで借りられないこともある点に注意が必要です。
購入・リース・レンタルの費用比較表
三つの導入方法の費用感を一覧にまとめると、以下のようになります。
| 導入方法 | 初期費用 | 月々の支払い | 総コスト(長期利用時) | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 購入 | 高い(50万〜300万円) | なし | 低い | 3年以上の長期利用 |
| リース | 低い〜中程度 | あり(数千円〜数万円) | 中程度〜やや高い | 最新設備を分割で導入したい場合 |
| レンタル | 非常に低い | あり(比較的高め) | 短期は低いが長期は高い | イベントや仮設利用 |
このように利用期間の見通しによって最適な導入方法は変わってきます。長期的な視点で総支払額をシミュレーションしたうえで判断することをおすすめします。
喫煙ブースの導入費用の内訳

喫煙ブースの導入費用は本体費用だけでなく、工事費用や電気工事費、ダクト工事費、付帯設備費用など複数の項目で構成されています。ここでは各費用項目の内容と目安を確認していきましょう。
本体費用
本体費用は喫煙ブースそのものの価格を指し、収容人数や素材、分煙機能の有無によって大きく変動します。簡易的なパーテーション型であれば数十万円程度から、防音性や気密性を高めた高性能タイプでは数百万円に達することもあります。
メーカーによっては標準仕様に加えてオプションパーツ(灰皿、照明、内装デザインなど)を選べる場合があり、これらを追加すると本体費用に上乗せされる点も見積もり時に確認しておきたいところです。
工事費用
工事費用には搬入・設置作業、床の補強、内装との取り合い調整などが含まれます。既存の床材や天井高によっては追加の下地工事が必要になる場合もあり、現地調査を経て正確な見積もりが算出されます。
一般的な設置工事であれば10万円〜50万円程度が目安ですが、建物の構造が複雑な場合はこれを上回ることもあります。事前の図面確認と現地下見を丁寧に行うことが、後々の追加費用トラブルを防ぐコツです。
電気工事費用
喫煙ブースには換気ファンや照明、場合によっては空気清浄機などの電源が必要となり、既存の配線から電源を引き込む電気工事が発生します。新たにコンセントを増設する場合や、専用回路を設ける場合は費用が加算されます。
目安としては5万円〜20万円程度ですが、分電盤からの距離や配線ルートの複雑さによって前後します。電気工事士の資格を持つ業者による施工が必須となるため、信頼できる施工店に依頼しましょう。
ダクト工事費用
屋外排気を行うダクト工事は、喫煙ブースの費用の中でも変動幅が大きい項目です。壁や天井を貫通させる配管ルートの確保、排気口の設置、防火区画を貫通する場合の耐火処理などが必要になり、20万円〜100万円程度かかることもあります。
ビルの構造や管理規約によってはダクトを通せないケースもあるため、ダクトレスタイプの製品を選ぶという選択肢も含めて検討すると良いでしょう。
付帯設備費用(換気・空調設備)
喫煙ブース内の温度・湿度を快適に保つための空調設備や、追加の換気設備を設置する場合には、これらの費用も別途発生します。特に密閉性の高いブースでは、夏場の室温上昇対策として小型エアコンを設置するケースが増えています。
付帯設備は必須ではありませんが、利用者の快適性を高め、喫煙時間の短縮にもつながるため、長期的な運用コストとのバランスを見ながら検討する価値があります。
喫煙ブースのランニングコスト

喫煙ブースは導入して終わりではなく、稼働後も電気代やフィルター交換、メンテナンスなど継続的な費用がかかります。長期的な予算計画を立てる上で、これらのランニングコストを見落とさないことが重要です。
電気代
喫煙ブースの稼働には換気ファンや脱臭装置の電力消費が伴い、月々の電気代として数千円〜1万円程度が目安となります。24時間稼働させる運用か、営業時間内のみ稼働させる運用かによっても金額は変わってきます。
省エネ性能の高いファンやインバーター制御を採用した機種を選ぶことで、電気代を抑えられる場合もあるため、導入前のカタログ確認がおすすめです。
フィルター交換費用
脱煙・脱臭フィルターは使用とともに性能が低下するため、定期的な交換が必要です。交換頻度はフィルターの種類や利用頻度によって異なりますが、一般的には半年から1年に一度、数千円〜数万円程度の費用がかかります。
フィルター交換を怠ると脱臭性能が落ち、周囲への臭気漏れの原因になるため、メーカー推奨のサイクルを守って計画的に交換することが望ましいでしょう。
メンテナンス費用
喫煙ブースは長期使用によりファンやセンサーなどの部品が劣化するため、定期点検や部品交換といったメンテナンスが必要になります。メーカーの保守契約を結ぶ場合、年間数万円程度の費用がかかることが一般的です。
保守契約を結ばずスポット対応にする方法もありますが、故障時の対応が遅れるリスクがあるため、利用頻度の高い施設ほど定期契約を検討する価値があります。
清掃・管理費用
喫煙ブース内は煙やヤニによる汚れが蓄積しやすいため、日常的な清掃が欠かせません。自社スタッフによる清掃であれば追加コストは抑えられますが、専門業者に定期清掃を委託する場合は月額数千円〜数万円程度の費用が発生します。
清潔な状態を保つことは利用者の快適性向上だけでなく、機器本体の劣化を防ぎ、結果的にメンテナンス費用の削減にもつながります。
喫煙ブースの導入費用を抑える方法

喫煙ブースの費用は工夫次第で抑えることが可能です。助成金の活用や仕様の見直し、導入方法の選択、複数見積もりの比較など、実務で使える方法を紹介します。
助成金・補助金を活用する
受動喫煙防止対策として、厚生労働省や各自治体が喫煙室設置に対する助成金制度を用意している場合があります。例えば「受動喫煙防止対策助成金」では、要件を満たす喫煙室の設置費用の一部が助成対象となることがあります。
詳細は厚生労働省の公式ページをご確認ください:受動喫煙防止対策助成金
申請には事前の計画書提出や工事着工前の手続きが必要になることが多いため、導入検討の初期段階から情報収集しておくことが重要です。
ダクト工事なしのブースを選ぶ
前述の通り、ダクト工事は喫煙ブースの費用の中でも高額になりやすい項目です。室内循環型(脱臭機能により排気ダクトを設けずに運用するタイプ)を選ぶことで、この工事費用をまるごと削減できます。
脱臭性能は機種によって差があるため、実際の利用人数や喫煙頻度に見合った性能のモデルを選ぶことが、コストと快適性のバランスを取るポイントになります。
リース・レンタルを活用する
初期費用をできるだけ抑えたい場合は、購入ではなくリースやレンタルという選択肢も有効です。月々の分割払いにすることで、初年度の資金繰りへの負担を軽くできます。
特に移転や増床の可能性がある企業では、レンタルを選ぶことで将来的なレイアウト変更にも柔軟に対応しやすくなります。
複数社から見積もりを取る
喫煙ブースの費用はメーカーや施工会社によって差があるため、複数社から相見積もりを取ることが基本の節約術です。同じ仕様条件で見積もりを依頼し、本体価格だけでなく工事費・保守費用まで含めたトータルコストで比較しましょう。
価格交渉の材料としても複数見積もりは有効ですし、施工実績やアフターサービス内容を比較する機会にもなります。
まとめ

喫煙ブースの費用は本体価格50万円〜300万円を軸に、設置人数や分煙性能、ダクト工事の有無、設置場所によって変動します。購入・リース・レンタルという導入方法の違いも総コストに大きく影響するため、利用期間を見据えた選択が欠かせません。
導入後もフィルター交換や電気代などのランニングコストが継続的にかかることを踏まえ、助成金の活用や複数見積もりの比較を通じて、無理のない予算計画を立てていただければと思います。
喫煙ブースの費用についてよくある質問

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喫煙ブースの費用は最低いくらから導入できますか?
- 1名用の簡易パーテーション型であれば、本体価格50万円前後から導入可能です。ただし工事費や電気工事費が別途必要になるため、総額としては60万円〜80万円程度を見込んでおくと安心です。
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喫煙ブースの導入にダクト工事は必ず必要ですか?
- 必ずしも必要ではありません。脱臭フィルターで室内循環させるダクトレスタイプであれば、ダクト工事の費用と手間を省くことができます。ただし脱臭性能や利用人数に応じて機種選定を慎重に行う必要があります。
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リースとレンタルはどちらが費用を抑えられますか?
- 利用期間によって異なります。半年〜1年程度の短期利用であればレンタルの方が総コストを抑えやすく、2〜3年以上の中長期利用であればリースの方が割安になる傾向があります。
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喫煙ブースの助成金はどのくらいの金額が支給されますか?
- 制度や自治体によって異なりますが、受動喫煙防止対策助成金では対象経費の一部(上限額あり)が助成されるケースがあります。詳細は厚生労働省や自治体の最新情報を確認することをおすすめします。
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喫煙ブースのランニングコストは月々どのくらいかかりますか?
- 電気代、フィルター交換費用、メンテナンス費用を合わせると、月換算でおおよそ数千円〜1万円台が目安です。利用頻度や機種の性能によって変動するため、導入前にメーカーへ確認しておくと良いでしょう。



